商業高校を卒業してから 全く畑違いの建築業界に携わって 早数十年・・・
何年、この仕事をしていても この人たちにはいつも頭が下がる
「職人さん」 artisan
この人たちがいなければ建物は 完成しないのだ。

私が一番好きな構造は「木造」である 。 自由で温かみがある 木の匂いは桧・欅・杉等、 色々あるけれども、どの匂いも落ち着く 。 そして時に力強い・・・ 何百年前の社寺や寺院は職人さんたちの技術の塊のように見える。 社寺や仏閣などの伝統建築を手掛ける職人 「宮大工」 最低でも10年の修行が必要だと言われている 技術や技法を師匠から弟子へと継承されていくのだ。
現代は耐震性を高める為に釘や金物を使用し、プレカットと言われる機械化した工場で 柱や梁などの継手や仕口を加工している。 しかし、神社や仏閣は木組み工法といわれる 釘や金物を殆ど使わずに木を組み上げて作られている。 継手や仕口は全て手刻みで加工され、70種類くらいある?と言われる技法で 組み立てられているのだ 。
数年前に、ある地域の古いお寺を立て直す図面を 書かせて貰った事がある。 調べれば調べる程、何とも数字が細かい 微妙な勾配や角度・・・屋根の反りやむくり 天井だけでも木格子の組み方が何種類もあるのだ。 かなり、学ばせて貰ったと記憶している。
このお寺を建築した時の棟梁は、初老の宮大工だった。 いつも自分の使う道具を丁寧に扱っていた。 棟梁の自宅には、大工道具を保管している小屋があり 、沢山の道具が丁寧に保管されていた事を覚えている。 小さな釘一本も床には落ちていなかった。
丁寧な仕事は道具にも気持ちが伝わっている感じがした。棟梁が修行していた頃は、長く厳しい時代だったと思う。 残念ながら、この技術を継承する人がかなり減少している。 宮大工に限らず、職人さんはどの業種でも 減少傾向で、現場にはベテランの職人さんが多いのが 現状である 。
